葬儀の現場においてご遺族の悲しみは計り知れないものでありその感情の波に寄り添いながら滞りなく式を進行させるためにはプランナーとしての高度な技術と心のあり方が問われます。寄り添うということは単に同情することや励ましの言葉をかけることではなく相手の感情を否定せずにありのまま受け入れ必要な時に必要なサポートをさりげなく提供することでありそこには長年の経験と観察眼が必要不可欠です。例えば打ち合わせの際に言葉少ななご遺族に対しては沈黙を恐れずに待つ姿勢が大切であり無理に聞き出そうとするのではなく相手が話し出すタイミングを見計らってゆっくりと相槌を打つことで安心感を与えることができます。また悲しみのあまり感情的になっているご遺族に対しては冷静さを保ちつつもその怒りや嘆きをしっかりと受け止める包容力が求められ決して事務的な対応で突き放すようなことはしてはいけません。プロフェッショナルとしての技術は言葉選び一つにも表れご愁傷様ですという定型句だけでなく大変でしたねやお疲れが出ませんようにといった相手の状況や心情に合わせた労わりの言葉を自然にかけることができるかどうかが信頼関係を築く鍵となります。さらに式当日の立ち居振る舞いにおいてもご遺族の視界に入りすぎない位置で待機しつつ何かあればすぐに駆けつけられる距離感を保つことや焼香の作法に戸惑っている方がいれば目配せや小さなジェスチャーで導くといった黒子に徹したサポートが式の厳粛な雰囲気を守ることにつながります。私たちは悲しみを消し去ることはできませんがその悲しみが少しでも癒えるような場を整えることは可能でありそのために技術と人間性を磨き続けることが葬儀プランナーとしての使命なのです。